THE TREE OF LIFE ~生命の木~

世界日記 (本編)


   
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ヨーロッパの中でも一風変わったカーニバル、それがバーズラー・ファスナハトBasler Fasnacht)だ。薔薇の月曜日の一週間後から三日間、バーゼルの旧市街はドラムとピッコロの音色に包まれる。暗闇の中で不気味に揺れる巨大提灯の灯火、仮装というより変装に近い参加者達によるパレード・・・。それが、数々の祭りを見てきた僕を最も感動させたカーニバル・・・。

バーズラー1

↑全員集合!!

2006年3月6日月曜日深夜1時過ぎ、リースタールからバーゼルに移動した僕は、マクドナルド(この時期24時間営業)で時間を潰していた。まだ気が遠くなるほど寒いバーゼル、宴の開始を告げる午前4時まで外にいるのはあまりに辛かったからだ。数時間マクドにお世話になった後、僕はマルクト広場に向った。この祭りの名物「提灯行列」を最高の場所から眺めたかったからだ。バーゼルの旧市街、静かに雪が降っていた・・・。そして、暗闇の遙か彼方から徐々に近づいてくる提灯の灯りとピッコロの音色、それを耳にした瞬間から、僕にとって三年連続三度目のバーズラー・ファスナハトが始まった・・・。

バーズラー2

↑早朝から流れ出すピッコロの音色

真っ暗な旧市街の大通りをゆっくりと進む提灯行列・・・。この日のために用意した派手な衣装を身に纏い、ただひたすら演奏を続けながら街を徘徊する参加者達・・・。寒さに耐えながらでも充分見るに値する光景、僕はただひたすら一人でそれを見ていた。辺りが薄っすら明るくなってきた頃、広場の隅でマスクを外し休憩しているオジサン達の姿は、この祭りが長い間愛されてきた伝統的な行事であることを教えてくれた。こうして午前中の時間は、騒がしいカーニバルのイメージとは相反し、落ち着いた雰囲気を保ったまま流れていった。

バーズラー3

↑提灯行列

午後になった途端、先程までとは打って変わって大騒ぎ!!様々な楽器を用いての大演奏パレードが皆を奮い立たせ、多種多彩なワゴン車がゆっくりと観衆の中を進む。ワゴン車からは花束や果物、お菓子や玩具等がバラ撒かれ、子供達(だけでなく、いい歳をしたオジサンやオバサンも)がそれに飛びつく。しかしあまり調子に乗り過ぎると、紙吹雪をお見舞いされることもある(むしろそっちの方が多いかも)・・・。まさに誰もが思い描いているカーニバルそのものの活気がそこにはあった。

バーズラー4

↑午後のパレード

バーズラー6

↑お菓子に飛び付くオバサン

バーズラー・ファスナハトには、ベネツィアの仮面カーニバルのような品の良さもなければ、ニースで行われた花のパレードほどの美しさもない。ヴィアレッジョほどスケールが大きい訳でもなく、マントンのような展示会も存在しない。ただやはり僕は、ここのカーニバルが一番好きだ。伝統行事としての祭りにちょっとしたオフザケを加えたカーニバル・・・。幻想的な午前中の行列と華やかな午後のパレード、そしてそのギャップ・・・。訪れた者を不思議な気持ちにさせるその雰囲気こそが最大の魅力なのだろう。

バーズラー7

↑鬼のような伝統的な仮面

バーズラー5

↑鶏インフルエンザを皮肉ったオフザケ

マンハイムに帰る電車の中は、バーゼルの旧市街とは違い異常に静かだった。まるで先程までの時間が嘘であったかのように・・・。去年も一昨年もそうだったが、この瞬間僕は無性に淋しくなる。大音量で聴いていたウォークマンの電池が切れた時の淋しさによく似ている。「来年、もう僕はドイツにいないかもしれない」、そう考えると今年は余計淋しく感じた。しかし今は21世紀、「またいつだって来れる!これを最後のバーズラー・ファスナハトになんかせーへんで!!」こうして、金に輝くブラゲッデ(Blaggedde)のおかげで得たお菓子を頬張りながら、僕は四度目の訪問を誓ったのだった。

2006年3月6日の思い出
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